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不倫相手とつらい別れをしたアラサー女子こそ読んでほしい。吉本ばなな『ハゴロモ』

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もっと早く彼と出会いたかった。そう思うこと、ありますよね。

不倫って、たまたま好きになった人に奥さんがいただけのことで、もしも彼が独身であれば、普通にお付き合いして、今頃、普通に結婚していたかもしれない。奥さんがいるとわかったときにはもう気持ちが止められなくて、でも付き合い続けていてもやっぱりどうにもならなくて、別れを決めた、という人もいると思います。

そんな、不倫相手とのつらい別れに苦しんでいる人におすすめしたいのが、吉本ばななのハゴロモ (新潮文庫)です。

静かな回復の物語 吉本ばなな『ハゴロモ』のおすすめポイント2つ

【ストーリー】
ほたるは18歳のときから不倫を続けていた相手から、突然別れを告げられる。不倫相手には体の弱い妻がいて「妻をこれ以上苦しめることはできない」という一方的な理由で、別れることになったのだった。何をしていても2人で過ごした思い出がよみがえってきて、すっかり弱ってしまったほたるは、しばらく実家に帰ろうと思い立つ。祖母の住むその町で、ほたるはさまざまな人々と出会い、忘れていた大切なものを取り戻していく。

別れのつらさの心理描写が秀逸

『ハゴロモ』は、8年間、不倫を続けていた主人公ほたるが、不倫相手と別れるところから物語が始まります。

この別れのつらさの心理描写がとにかく秀逸なんです! 自分の失恋の思い出と重なって泣けてきます……。

 金曜日の夜はいつもうちに泊まっていった彼がもう二度とくることはないのに、同じTV番組を見て、同じスーパーで同じような材料を買い、同じように洗濯機を回し、同じパジャマを着てひとりで眠りにつく。二人で予約した、彼に一段使わせてあげるはずだった本棚が今頃できてきて、届いてしまったりする。買いに行った日の楽しい雰囲気が、次々に亡霊のように立ちのぼってくる。

まるで毎日がさめない悪い夢の中にいるようだった。

 私たちは、本当に結婚したかもしれないと思う。しなかったのは、ほんの少しのずれのせいだった。でもそのずれこそが全てを物語っていた。

ほんの少しのこと……たまたま彼の息子さんがおたふくかぜになったり、奥さんのお父さんが亡くなったり、そういうタイミングのずれで、大きな衝動がだんだん日常に溶けていき、そして負けていった。

好きな人と別れた後って、自分や相手を責めて悲しくなったり、後悔したり、落ち込んだり、とにかく気持ちがぐちゃぐちゃになって、うまく言葉にできない気持ちが胸の奥にたまっていくことも多いと思うんですが、『ハゴロモ』ではそれがひとつひとつ丁寧に描写されています。

私の場合、不倫ではないですが8年間付き合った高校の同級生にフラれた経験があり、当時は本当につらくて(つらすぎて記憶があいまい)、この本をよく読み直していました……。(いや、今は結婚して幸せだからいいんだけどさ!)

吉本ばななの真骨頂! ちょっと不思議なファンタジー

デビュー作のキッチン (角川文庫)からずっと、吉本ばななが作る物語にはファンタジー要素があって、それこそが吉本ばななの真骨頂ともいえると思うんですが、『ハゴロモ』にもちょっと不思議な人たちが出てきます。

ほたるのお父さんが再婚を考えていた占い師のめぐみさん。めぐみさんの娘で霊感がある、るみちゃん。バスターミナルの神様と呼ばれたみつるくんのおばあちゃん。

みんな不思議な力を持っていて、ほたると何かしらつながりがあり、その関係を通じて、ほたるは少しずつ立ち直っていくのです。このあたりの話の流れが絶妙で、やっぱり吉本ばななはいいなぁとあらためて思いました。

何か特別大きな事件があるわけではないのに、人と人とのつながりによって忘れかけていた大切なものを思い出す、という流れがすばらしくて、読み終わった後にすがすがしい気持ちになるんですよ。

私は、時間をかけて、自分がちゃんと流れ着くようなところへ行こう。

不倫相手と別れてつらい……という方は、ぜひぜひ読んでみてくださいね。

不倫相手との別れのつらさを乗り越えて、今度こそ幸せになろう

実は、私の親友のゆかりんも、一時期、会社の取引先の商社マンと不倫していました。子どもがいなかったし、商社マンは「嫁とはうまくいってない。別れるつもりだ」と言っていて(不倫男の常套句?)、ゆかりんは「このまま付き合っていけば、いつか奥さんと別れて、私と結婚してくれるんじゃないか」って信じてました。

でも、結局は別れました。きっかけは、彼からきた一通のメール。奥さんがインフルエンザにかかってしまって病院に連れて行かなきゃならないから今日は会いに行けない、と書いてあったそうです。

ゆかりん、この日誕生日だったんですよ(しかも土曜日)。随分前から、彼がこの日は一日ゆかりんと過ごすと約束してくれていて、久々に2人でゆっくり過ごせるって楽しみにしていたのに、いざ当日になってみたらこれですよ。

いや、仕方ないんだけど。不倫だから。普通のカップルと違って、会いたいときに自由に会えるわけではないし、会える時間も場所も限られてしまう。

不倫だとわかっていて相手を受け入れたんだから、自業自得といわれればそれまでなんですが……そういう我慢の多い関係で気持ちをすり減らしてきてるのに、「やっぱり家庭が一番」ってなったら、「じゃあ私って何?」ってなりますよね。

「奥さんが車の運転ができないから」「病院に連れて行かなきゃいけないから」「ごはんを用意したり看病してあげなきゃいけないから」「だから会いに行けない」

それはまぁ、普通の夫としては、まっとうな意見なんでしょうけど、ゆかりんは、少しでもいいから会いにきてほしい、と思っていたようです。思ってたけど、言わなかった。違う、言いたかったけど言えなかった、が正しいかな。

この日を境に、ゆかりんは「彼が好き」という気持ちと「でも彼との結婚が見えない」という気持ちの狭間でグラグラ揺れるようになりました。彼と会っているときも今までガマンしていた不満が態度に出ることが増え、結局は、別れることに……。ゆかりん、この時期はほんっとに落ち込んでいて、こっちが悲しくなるくらいでした。(一緒に泣いた)

独身の男女が普通にお付き合いをしていれば、その先に「結婚」という道が見えてくるものですが、相手に奥さんがいるとなると話は別。不倫の末に待っているものの多くは「別れ」なんですよね……。

不倫の終わりがつらいのって、多分、続けようと思えば続けられる関係なのを自分から切らなければいけないからだと思います。自分さえ「このままでいい」と思えば、続けられるじゃないですか。

関係がこれ以上発展しなくても、時々会うだけでいい、と割り切れるのなら、無理に別れる必要もない。(相手の奥さんのこともありますし、不倫は確かに良くないことですが……とりあえずそれは置いておいて)

でも、「結婚したい」「子どもがほしい」と思うのであれば、そしてそれが不倫相手とはどうしたって叶わない未来であるなら、今がどんなにつらくても関係を終わらせなければいけないと思うんです。アラサーであるなら、なおのこと早いほうがいい。

しばらくは、「別れなければよかった」という気持ちと、「別れてよかったんだ」という気持ちで、いったりきたりしてしまうと思うんですが、そういうときこそ! 婚活だよ! 婚活始めようよ!と声を大にして言いたいです。

ゆかりんだって、PARTY☆PARTYの大規模パーティーに行って、彼氏ができたからね!

関連記事:アラサー女子の婚活体験記。PARTYPARTYの婚活パーティーに行ってきたよ!

私も、8年付き合った高校の同級生と別れたときは、毎日が苦しかったなぁ。先の見えない苦しさっていうんですか、いつか平気になるときが来るなんて、到底思えなかった(二人で一緒にいることが、あまりにも日常になってしまっていたので)。

でも、年下彼氏Aくんとの出会いや別れ、旦那さんとの出会いがあって、今は幸せです。

どんなにつらい恋愛をしても、次はきっと幸せになれる。そう信じて、婚活がんばっていきましょうね!

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